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OTTO SETTE を綴るストーリー

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リゾナーレの魅力

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OTTO SETTEを
綴る
ストーリー

OTTO SETTEにまつわる土地や食材、ワインに関するコラムをお届けします。

#01 大地の雫

はるか縄文時代にはすでにワインが造られていたという説もあるほど古い日本のワイン造りの歴史。中でも甲州と信州は日本最大のワインの産地です。朝夕の寒暖差が激しく日照に恵まれた本州内陸部の気候は葡萄の生育に最適で、古くからワイナリーが営まれてきました。今では、甲州種が葡萄の特定品種として登録され、この地は世界的なワインの産地として国際的に認知されるようになりました。

山梨・長野県境にあるリゾナーレ八ヶ岳のメインダイニング「オットセッテ」には全長12メートルもある大きなワインセラーがあります。酒蔵をモチーフにしたこの奥深いワインセラーには甲州産ワインと信州産ワインの歴史が凝縮しており、多種多様でユニークなキャラクターのワインを取り揃えております。大地の恵みを享受したイタリア料理とともに一皿ごとにサーブされる山梨・長野のワインはまさにマリアージュという言葉がぴったり。土地のワインで土地の料理を頂くという基本的でいてなかなか難しい贅沢がここではごく普通に愉しめます。独創的なシェフとソムリエの冒険的発想によって食材とワインの思いがけない組み合わせを提案して参ります。[by 星野リゾート]

#02 イタリア料理=郷土料理

イタリアは地中海に突き出した長靴型の半島。スタジョーニと呼ばれる四季がきちんとあり、150年前まで、たくさんの国に分かれていたイタリアでは、言葉も違えば風習も違うそれぞれの土地でそれぞれの郷土料理が発達するのは自然なことです。北部ではバターやチーズを多く使い、米もリゾットやドルチェにしてたくさん食べます。乾燥した南部ではトマトやオリーブがよく獲れますのでそれらをふんだんに使った料理が発達しています。レモンやオレンジなど豊富なフルーツも南部の特産品です。このように場所によって個性豊かな食文化が育まれたイタリアには「イタリア料理」というものは存在しないのです。実はイタリア料理とは各地方の郷土料理の集合体のことなのです。旬の素材を生かした土地の食材をおいしく料理する。地産地消という当たり前の原則がイタリア料理のすべての基本です。オットセッテもこの原則を忠実に守っています。八ヶ岳の風土の持つ特性を最大限に活した料理。簡単なようですが、世界中のあらゆる食材が入手できるようになった昨今では、強いこだわりが無いと実現できないことです。土地の贈り物との出会いを大切にした料理をお愉しみください。[by 星野リゾート]

#03 豊穣をもたらす大地の母・こまち農園

農業とは太陽と大地の恵みを一方的に受けることではない。むしろその大半は大自然との絶え間ない戦いである。私は先日こまち農園を訪れてその思いを強くした。こまち農園は八ヶ岳の南麓標高1000メートルのところにある有機JAS認定農園である。ここは冬には八ヶ岳颪(おろし)という強い北風が吹きマイナス15℃まで下がり、夏は36.5℃まで上がる非常に寒暖差の激しい気候である。季節の寒暖だけではなく朝夕の寒暖も激しい。そして日照時間は日本有数の長さを誇る太陽に恵まれた土地でもある。時には、ハウスの柱がぐにゃりと曲がるほどの大量の積雪。突然襲う遅霜。有機農法ゆえの絶え間ない害虫駆除の果てに、ようやく実った作物はシカ、イノシシ、ハクビシンに一夜にして食い荒らされる。小さな虫を一つ一つ手で取り除く。まさに大自然との戦いである。苛酷な環境で実った作物は強い野菜となる。強い野菜は風味も強い。ここではイタリア野菜を中心に300種類の野菜やハーブが少量ずつ生産されているが、いずれも肉厚で濃厚な風味を持っている。畑に生えているルッコラをそのまま摘んで口に含んでみると、柔らかいのにシャキっとした感触とともにピリっとした辛味が一瞬口いっぱいに広がる。繊細な野趣。これだけで充分なご馳走だ。さらにミラノ大根、珍しい品種のカブ、5種類のじゃがいも、バラエティに富んだカラフルな野菜たちが、たっぷりと日差しを浴びて籠一杯に楽しげに並んでいる。過酷な労働と過酷な気候のご褒美はとてつもなく豊潤だ。これだけの農園を切り盛りしているのが八木千恵子さんという女性であることに驚かされる。八木さんのおおらかな笑い声を聞きながら、振り向けば八ヶ岳の稜線がはるかに高く青空に雲を湧かせている。世界中の神話に登場する多産、肥沃、豊穣をもたらす大地の母なる神は、ここ八ヶ岳に実在したのである。[by 高木壮太]

#04 八ヶ岳の賜物

新宿駅から特急あずさに乗り1時間半。甲府盆地に降り注ぐ柔らかい陽光にまどろんでいると、列車はいつしか釜無川の渓谷に沿った長い上り坂に差し掛かると、右側に雄大な裾野を拡げた八ヶ岳連峰が見えてくる。濃い青空をバックに雪をかぶった頂がはるかに遠く神々しい。降り立った小淵沢駅は標高887メートル。まさに高原の駅である。ひんやりと澄んだ空気が東京と中央高地の気候の違いを感じさせてくれる。サングラスなしでは眩しすぎる強い日差しはここが寒暖の差の激しい土地であることを教えてくれる。

アカマツの林のなかに白樺が混じった明るい森の中の道をすこし登ると、森の中に突如現れるイタリアの山岳都市。といった佇まいの今夜の宿リゾナーレ八ヶ岳に到着する。従業員のお嬢さんによると駐車場にはときおり鹿が現れるそうである。この隔絶した別世界のような建造物の内部にはスタイリッシュなホテルだけではなく、波の押し寄せるプールや、個性豊かなお店が軒を連ねるショッピングモールがあり、非日常の空間が広がる。森に囲まれた客室内は実に静かである。夕刻、私の部屋からは深い群青色の夕闇に甲斐駒ケ岳の峻厳な岩峰のシルエットが見えた。ここは名水の土地でもあるのだ。

夜の帳が降りるころ、幻想的な雰囲気のメインダイニング”OTTO SETTE”へ向かった。八ヶ岳の滋味を濃縮したような、まさに絢爛と表現したくなるイタリア料理のコース。次から次へとサーブされるさまざまな甲州産ワインの豊潤と趣向を凝らした料理に圧倒され、ついに3品のデザートの出現により圧巻の幕を閉じた。外に出ると高原の冷気が火照った身体に心地よい。その夜は深海底のような眠りに落ちたことは言うまでも無い。

快晴の翌朝、アルプス広場へ出てみた。通りの突き当たりに八ヶ岳が大きい。振り向けば甲斐駒ケ岳。大自然のデザインを巧みに取り入れた実に心憎い設計である。古代ギリシャの歴史家ヘロドトスは「エジプトはナイルの賜物」と言ったが、リゾナーレ八ヶ岳そして”OTTO SETTE”もまさに「八ヶ岳の賜物」であった。[by 高木壮太]

開催期間
通年(休館日は除く)
開催時間
18:00〜20:30(ラストオーダー)
料金
■ディナーコース
・11,880円、24,000円
■お子様向けメニュー
・1,600円〜
注意事項
・仕入れ状況により、料理内容や素材の産地が変わる場合がございます

■ご予約・お問い合わせ
TEL.0551-36-5200(9:00~19:00)